2017年10月01日

月刊・企業経営サポート情報 bO85

◆失敗事例は経営者の味方
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2017.10.01

リスク・カウンセラー 細 野 孟 士


 少子高齢化社会が話題になって久しいが、最近では“超高齢化”が中小零細企業の経営者にも、売上低迷や後継者不在による廃業や事業承継、債務超過による倒産など、高齢となった経営者が抱えている問題は深刻です。
 特に売上低迷が続く会社の再生は、厳しい資金繰りから脱却して黒字経営になるよう事業利益の黒字化をさせることができても、借入金に対する金融機関に対する金利支払いや元本弁済を食い止める手法を知らなかったために、会社の資金が社外に流出することを止められず、資金繰りに苦しんでいる律儀な経営者が、最優先に取り組まなければならないのが『リスケジュール』である。
 実行に当たっては、無手勝流ではなく専門家に相談してほしいものです。

1.リスケジュールは素早く実施

 企業の、資金流出の現象は「事業赤字」による場合と「融資返済」による元本と支払利息があります。すでに銀行から融資が受けられない状況になっても、街金融に飛び込んだり支払手形を発行するようなことは絶対にしてはならないのです。
 リスケジュールとは、現在借入をしている金融機関に対する元本返済額をこよなく0円に近づけることなのです。5千万円で売却できる遊休不動産に1億円の担保が設定されている場合、金融機関にリスケジュールの資料を提出して1億円の抵当権を抹消してもらうのです。つまり5千万円の元本を返済すれば借入金残高が5千万円減り、5千万円に対する金利の支払いもなくなるのです。
 また、このときに毎月の元本返済額を容易に返済ができる様な額に引き下げてもらうように、しっかりした計画書を作成し金融機関に提出するのです。
 1億円の担保設定を解除してもらうためには1億円を返済しなければならないものと思っている経営者がいますが、3年以内に平常通りの返済ができる内容が、確かなリスケジュール計画書に沿って経営することでそれが可能となるのです。

2.リスケジュール中に確実に黒字転換させること

 企業の、資金流出の現象は 銀行にリスケジュール交渉を行うことにより、毎月の返済金額をこよなく0円に近づけ、融資返済による資金流出を食い止める。
 次にリスケジュール中に実施することは、事業収支を赤字から黒字に転換し、返済や支払利息となって資金流出することを食い止めなければならないのです。リスケジュールを行って、ホッと一息ついてボ〜っとしていると返済開始時期はすぐに到来して、再び資金繰りに追われる経営に逆戻りになります。
 ◆「リスケジュール」は、「事業改善計画書」と一体のものでなくてはならない。
 ◆「リスケジュール」で、資金繰りが楽になったからといって、会社が再生したわけではない。
   ◆「リスケジュール」は、会社再生に向けて事業改善に取り組む時間を確保したに過ぎない。
 ◆「リスケジュール」は、健全経営の目的ではなく事業再生の入り口にすぎない。

 金融機関との交流が慣れてくると『喉もと過ぎて熱さを忘れる』をやってしまう経営者が多い。所詮、他人資本に頼って経営しているのを忘れてしまう。
 一日でも早く事業を黒字化し、盤石な体制にしておかなくてはならないのです。
《事業再生に必要なもの》
 ・徹底した数値管理の励行。@売上を増やし、A粗利率を高め、B経費を下げること。
 ・そのための人財育成と仕組み作り、外部からの視点による厳しいアドバイス。
《経営者の勘違い》
 ・事業再生の専門家に対する大きな誤解は、リスケジュールができたから経営が安定したという経営者の勘違いである。
   ・事業再生専門家の嗅覚と人脈と俯瞰眼を大いに活用すべきである。







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2016年10月01日

月刊・企業再生サポート情報 bO77

◆中・小・零細企業経営者のメンタルヘルス
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2016.10.01


 1986年に従業員150人の会社を破産整理。1年間、半年間と一人で苦しみ150人の従業員との別れは、自分の生涯において忘れてはならない光景として今でも心の奥に刻み込まれています。
 すべての個人資産を失い、2年後の1988年に起業。
 自分が体験した中小零細企業経営者としての悩みや苦しみを受け止められる数少ない「実体験者」だからこそ、受容と共感と支援ができる「リスク・カウンセラー」を目指し、事業再生、事業承継、時には事業閉鎖を、体験者だからこそ託された『ミッション』として、経営者の寄り添い人として関わっています。

1.第2回・小規模企業白書(2016年版)

 「小規模企業者」とは、常時使用する従業員の数が20人(商業又はサービス業は5人)以下の事業者」と定義づけられていますが、この中に「法人企業」だけでなく「個人事業者」も含まれており、「中小企業白書」とは別の視点で統計調査が行われているものです。
 すでに「中小企業等経営強化法」が施行されていますが、果たして小・零細企業経営者の実態に沿うものなのか、税理士、コンサルタントなどの専門家としてとらえた経営者の心の内面の実態との乖離を受け止める機会にしていただきたいと考えます。
 また、急速に進む「超高齢化社会」の問題が危惧されている現状において、小規模事業主が、事業承継をしたい想いはあっても、小規模企業白書では『廃業』を考えている理由・・・・のデータが示されている。
A.高齢化のため(体力・判断力の低下など)・・・・が47.0%
B.業績が不振だ・・・・24.6%、
C.後継者問題(従業者等に適任者がいない)・・・・10.3%
D.景気見通しが立たない(現在の業績は問題ないが、今後業績悪化の懸念…7.3%

2.高齢化する経営者と債務問題

 2015年末の社長の平均年齢が61歳、60歳代社長が34.5%、70歳代社長が23.3%となっている。
 しかも、70歳代の社長が経営する企業の約2割が赤字だというから、廃業の理由が高齢化と業績不振が70%を超えているのは当然の現象なのでしょう。

 「中小企業等経営強化法」の施行があったいうのも、中小零細企業の約7割の企業が赤字またはそれに匹敵する状態という話題が流布していることからも、当然といえば当然のことなのでしょうが、小規模企業の中でも、高齢の経営者にとって適用を受けられる対象者はかなり絞られることでしょう。

 リスク・カウンセラーの視点では、小・零細企業の経営者の自殺が増加していますが、その原因の多くは負債に対する催促を受けても返済できない・・・・、ということが原因のようですが、経営状態の実情を家族に話せずに一人で悩み苦しんだ結果、精神と身体に異常をきたすことも十分考えられます。

3.経営不振で心が乱れ「ウツ病」に・・・・

 過去の相談においても、経営不振でクライアントが自殺した事例は数件ありました。家族から訃報を聴いたとき、悔しくて残念で・・・・ひたすら涙が出て止まりませんでした。
 ・経営再建のメドが立ったのに、気がついたらその場から居なくなり遠い別荘に行って自殺していた。
 ・相談に行きたいアポを取っていたのに、その日に来訪せず山中で自殺していた。
 ・社長か親族に遺書を残して睡眠薬自殺。初対面のご遺体に合掌をしてから詳細事情のスクリーニング開始。

 親族は、会社の経営不振のことは知っていたが、「家族達に何故もっと実態を話してくれなかったのか・・・・」「精神的にかなり病んでいた・・・・」「経営の実態を知るのが怖くて聴くことが出来なかった・・・・」というように、経営者が孤立して「うつ病」状態になっていたことに家族が寄り添い、早期に気づき、カウンセラーや専門家に相談したうえで共に解決することも出来たと思います。

 経営者の自殺は、武士が責任を取って割腹するというのではなく、債務金額の大小ではなく「心の病気=ウツ」によって自殺してしまうのです。
 重要なのは、経営者がうつ病にならないように予防するにはどうすれよいか、『早期発見・早期対策』のリスク回避の王道の言葉を思い浮かべて下さい。経営者の「うつ病」を予防すれば自殺を未然に防ぐことができますし、経営も、家族の平和も守ることができるのです。

4.「ウツ病」を理解しよう

 人間だれしも「うつ病」にかからない人はいないかも知れません。日本人で生涯において一度でも「うつ病」になったという人は、男性⇒10%、女性⇒25%だといいますから、高齢になったり、事業経営で悩んでいたりしたら、「ウツ病」になる確率は一気に高くなることでしょう。

 経営者の場合の兆候は・・・・、◇仕事が出来ない。⇒仕事の能率低下、ミスが多くなる。
              ◇人に会いたくなくなる。
              ◇死にたくなる。

 「ウツ病」に対する「周囲の理解」と「原因となるものを解決」することが大切で、「ウツ病」を早期に解決するには「十分な休養」がとれるようにしつつ、問題解決の理解者がいることこそ、早期回復のポイントになります。
 「抗うつ薬」を服用して治すという精神科医のアドバイスでは、抗うつ薬には何の依存性もないので、まずは、病気の治療を優先することも考えてみては如何だろう。

 「ウツ病」は精神面の弱い人がかかるものとは言い切れません。
 仕事熱心で、几帳面、他人から頼まれると断れない、世間体を気にする、気配り目配りが効く、忠実中正な人、バリバリ働く現役の経営者、普段は愚痴らず泣き言をいわない・・・・そんな人は、周囲の人が注視して下さい。

・睡眠不足で睡眠導入剤が欠かせない人
・食欲不振で好物でも食べたくない
・筋肉に力が入らない、だるい、おっくうだ
・人に会いたくない、楽しくない、悲観的に考える


 特に、小規模経営者は事業と家庭経済が同一であることは否めません。
 事業の債務超過は、家庭経済の破綻にも直結しますから、家族に対する責任感の強さが、生命保険金で穴埋めしたいなどと、誤った判断をすることも十分に考えられますので、家族は経営者の事業に対して傍観者の立場でいてはいけないのです。

経営が辛かったら…、家族が経営者の異常に気づいたら…、早期にリスク・カウンセラーにご相談下さい。



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2016年01月05日

月刊・企業再生サポート情報 bO69

★“企業再生” 社長の意識が変われば会社が変わる
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2016.1.1 


 経営者が売上がジリ貧で資金繰りが危うくなってきたところから慌てて「企業再生」の相談に来られる場合が多いのが実情です。日頃から中小企業経営者にリスクカウンセラーからのメッセージをお送りし、経営者自らの気づきがあることに期待しつつ、気づきのタイミングが遅すぎる現状に改めて警鐘を鳴らさせていただき、経営者及び経営者の身近にいる家族と会計事務所の諸先生方にご協力をお願いしたいと考えます。

1.経営不振の原因は周囲の変化に気付かない『ガラパゴス経営者』

 経営不振に陥った経営者が言う言葉に・・・・。
「売上が伸びない・・・・」「部下が思うように働かない・・・・」「新規の受注が取れない・・・・」「会社の将来が見えなくなった・・・・」「頑張っているのだが成果が出ない・・・・」
 経営不振から脱却したいという想いから「今まで以上に必死になって・・・・」と従来のやり方を変えようとせず、がむしゃらに頑張ったとしても、一時的には成果が出るものの恒久的な業績回復を果たし経営不振から脱却することは稀な例であります。
 かつては5〜10年毎に社会環境が変わることに伴ってビジネス環境が変わっても、緩やかなりにも経営も対応することができていました。しかし、最近では変化のインターバルが急激に縮まり、1〜2年毎、或いは2〜3年毎にビジネス環境が変化しています。
 国内外の経済や社会環境の変化に沿って変わってきたビジネス環境に気付いたとき、遅れをとるまいと新しい事業を取りいれようと体制を整え努力しても、「時すでに遅し」と状況は深刻で『ガラパゴス経営者』になっている結果になることに気付かなければなりません。

2.事業における『勝ち方のルール』が変わった

 社会が急激に変わりました。それなのに、社長も社員も今までと変わらない…、従来から繰り返されてきた「最も慣れた方法」変えることなく、改革改善ができないまま慣れた方法を踏襲して取り組んでも、頑張った分だけ業績が上がることはありません。
  「今までがそうやっていたから・・・・」「他社もそうやっているから・・・・」という理由や
  「そんなやり方はやったことないから・・・・」等と、
 経営者が自分の考えを頑なに変えようとしなかったり、変える意識を持たなければ、間違いなく、新しい時代に取り残されてしまいます。
 社会が変わると言うことは、お客の要求も変わることなのです。『勝ち方のルール』も変わっているということに気づかなければなりません。
 業績が上がらなくなった時に、営業努力が足りないと考え社員教育や増員をしたところで無駄なことなのです。
 経営者は、
 ・時代が変わったことをしっかりリサーチできる複数の情報源を持っていること。
 ・基盤となる事業を改革をしながら堅実に継続する。
 ・外部からの力を借りて、変化の兆しを読む能力を実践から学び、悪習を変える勇気を持つこと。
 ・他社に迎合したり、いたずらに価格競争に参入せず、独自の商品を開発すること。
 ・他社に追随する考え方を払拭する。
 ・常に5年先の変化を見越して計画を立てる。

3.新「勝ち方のルール」に対峙する“負けの審判”の厳しさ

 新『勝ち方のルール』とは、自らの力で『時代を生み出す』能力を保有する企業であり、他社の追随を許さないスピードとパワーを持っているということだ。

 当然ながら旧態然とした時代に取り残された『ガラパゴス経営者』の率いる企業は、時代に取り残されまいと慌てて追随しようとする。
 『勝ち方のルール』に嵌まる企業とは、人材育成に多大な投資をしていることは知る由もなく、そればかりか、そこで働く従業員のメンタルヘルスに対しても余裕をもって取り組んでいる。
 更には『コンプライアンス』についての法務体制や組織体制には、専門家を採用して自浄的組織の確立を図っており、外部からの圧力にも揺るがない、従業員が働きやすい職場環境が整えられています。

 一方の『ガラパゴス経営者』の率いる企業では、事業展開にスピード感が見られない場合が多いことは残念ながら否めません。一歩も、二歩も遅れをとっていることから、競合する相手を真似たい追いつきたいと思う一心から無謀な計画で無理が生じたりもする。
 また、いい人材を採用したい想いからマイナス点を隠した採用広告の弊害として、採用試験や入社後に諸条件に食い違いが生じたり、社会問題となっている『ブラック企業』として不名誉な烙印を押され、自力で立ち上がることが不可能な“倒産の危機”の風評など、厳しい『負けの審判』が下される。

4.“時流”に乗らずに“時中を待って真剣に行動する

 時の専門書『易経』の中に書かれている経営者が絶対に知らなければならない言葉があります。
 それは『君子の中庸たるや、君子よく時中す』と『時流に乗る者は時流によって滅ぶ』です。

 経営は大自然に学べ。
 易経では、大自然には四季(春夏秋冬)があり、二十四節季(立春、春分…)、七十二候(東風解凍、黄色など)
などがありますが、大自然の変化に合わせて行動することが望ましいというのです。
 つまり、朝になったら起きて、昼はまじめに働き、夜はゆっくり休む…と、自然に逆らわないこと。冬に種を巻いても芽を出しません。種を蒔くべき季節に蒔くと、やがて暖かくなり芽が出て花が咲き実が成ります。
 隣の庭が満開で美しく咲いているのは、遡ること数ヶ月前の然るべき時期に種を蒔いたものが美しく開花し、満開になっているわけで、自分も慌てて種を蒔き開花を期待しても絶対に同じように咲きません。

 易経では、経営者は「時中」について知っておくべきだと言うのです。
 新たに事業を実行しようとするとき、着手する時期が事業目的に合致した『適正期』でなければ失敗を招くことになると言います。
 普段は問題なく淡々と仕事を進めていても、『いまだ!(時中)』と実行するのに適正な時期(時中)を決めるには、その時までの時間や空間、環境や周囲の状況により瞬時に判断しなければなりませんから、競合相手や新規参入組が創り上げた活況なビジネス(時流)を追いかけても、時はすでに遅いのです。

 事業経営において『時中』に備えて、社会的使命のもとに、経営理念、経営戦略を整えておくことが何よりも重要であることを、改めてご提案いたします。

「支援チーム」を、疲弊企業の「救急救命隊」と位置づけて、
積極的にご利用いただければ幸いです。




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2015年04月01日

月刊・企業再生サポート情報 bO61

◆企業再生はカウンセリングで始まりカウンセリングで終わる

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2015.4.01


 企業再生の相談を受けて強く感じることは、なぜもっと早い時期に『相談する』という行動をとらなかったのだろうかという点です。大企業の経営者も中小零細企業の経営者も経営者の共通の課題は株主や従業員に対する「責任感」であり、さまざまな想いを行動に移す際の「孤独感」ではないでしょうか。
 特に経営危機に陥ったときの経営者として「判断」と「決断」と「行動」に迷いが生じることがないよう、日常的に企業理念と危機対策を明確にしていなかったことを後悔しつつも、いたずらに手を付けず放置したまま月日が経ってしまう経営者自身の閉ざされた思考による行動に、大きな扉を開き活路への灯明をかざすリスク・カウンセラーの役割があるので活用してほしいものです。

1.企業再生におけるカウンセリングとスクリーニング

 企業再生の相談があると「簡易診断とスクリーニング」を実施しますが、どんな場合でも経営者個人へのカウンセリングから始まります。
 もちろん経営している企業に関する経営者の想いをあるがままに話していただける時間なのですが、時には家族の問題が微妙に絡んでいる場合もありますので、経営者だけのカウンセリングを行いますが、配偶者からの相談であったり、経営者が同席を希望される場合はご夫婦でのカウンセリングもあるのですが、可能な限り経営者だけの時間を作っていただきます。

中小企業経営者のメンタルに関して特徴的なのは・・・
・経営者の悩みは自分で解決するしかない。
・自分自身いつも仕事上のストレスがある。
・経営者は孤独だと感じている。
・従業員には弱気な態度は見せられない。
・経営者や従業員にもメンタルヘルスが重要だと感じている。
・現在も精神面での健康に不安がある。

 経営者の約50%以上の人がこのような悩みを持ちつつ経営に当たっている実情から鑑みて、経営危機に直面した際に最優先に経営者の「心の健康」に目を向け、時間をかけてカウンセリングを受けていただき、「ラポール(相互を信頼し合い、安心して自由に振る舞ったり感情の交流を行える関係)」を醸成し、これまでの苦悩やさまざまな想いが詰まった心の解放から、クライアントの主訴をしっかり受け止めることによって「スクリーニング」がスムースに運ぶようになります。

2.スクリーニングで行うことは・・・

 事業再生の際に行う「スクリーニング(ふるい分け)」とは、多くの経営資料の中から過去から現在までの実績を基に客観的な視点で整理し、経営指数に置き換えてデータの矛盾点や異常を発見するための地道な作業なのですが、可及的速やかに短期間で進めています。
 つまり、医療の現場でおこなう適格審査で、健康な部分も含めた身体の全体の中から,異常な疾患部分や発症原因を突き止め選別する作業なのです。
 したがって、経営者として覆い隠していた部分も暴露されることになりますので、スクリーニングを実施する際、必ず事前に行う「カウンセリング」による『ラ・ポール』は、経営者の尊厳や人格を配慮しつつ、粛々と進める『修正できない過去の真実』を開示させるためには必要不可欠なものです。

「スクリーニング」で行うことは…

 @5〜10期分の決算書の分析
 A「実態貸借対照表」の作成と分析
   ・債務一覧表と保証債務の相関関係
   ・資産内容の時価評価
 B再生のための「資金繰り表」作成と検討
 C取引先情報と業界情報の収集
 Dスクリーニングの結果報告書

 客観的な視点で整理された「スクリーニング」の結果報告の後に『デューデリジェンス(due diligence)』を行いますが、企業としての資産価値、収益力、リスクなどを経営力、財務力、法務問題、経営環境などを、調査による分析データと併せて検証し「再生可能条件」または「整理プログラム」を説明します。

 その際に重要になってくるのは、現経営者の「心と身体」の健康状態であると考えています。
 「再生計画」に沿って実践をするためには「金融機関」や「取引先」「従業員」そして「家族」の深い理解と協力がなければ、経営者としてかつて体験をしたことがない未知の世界に臨むことになるので、その経営者をサポートする専門家の役割は重要です。

 組織を率いる社長は、基本的には自分ひとりで決断しなければなりませんが、前述の『経営者は孤独だと感じている』という気持ちの所以だと考えます。


3.企業再生の取り組みに寄り添う…『カウンセリング・マインド』

 経営危機によって「心」にダメージを受けた経営者のストレスは計り知れないものがあります。
 事業再生を進めるに当たって経営者の精神的な負担をいかに軽くするか、そして、経営危機との遭遇により落ち込み言動を抑制していた状況から脱皮して、本来のバイタリティーが発揮できるように支持することで、過去を振り向き落ち込む「マイナスのスパイラル」から、みなぎる活力と思考回路の全開によって新たなオーラとなって前進できる「プラスのスパイラル」を引き出す為の『カウンセリング・マインド』が大切です。

 経営者が今までに気がつかなかった潜在能力の再認識による経営改革は、会社に関係する人々や家族に対する接し方にも変化が生じ、ゆとりと温もりの感じられるスマートな経営者に転身できるのです。


 ストレスが多い中小零細企業経営者にも「カウンセリング」への関心が高まりつつあり、企業経営における外部スタッフとして「経営者カウンセラー」を活用する社会に変化しつつあることは望ましいと考えます。

 「リスク・カウンセラー」は、問題が発生したときに活用する人ではありません。問題が発生しないようにリスクを考え、問題発生を未然に防ぐことにお役立てください。
                                              以上


「企業再生支援チーム」を、疲弊企業の「救急救命隊」と位置づけて、
積極的にご利用いただければ幸いです。


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2014年08月01日

月刊・企業再生サポート情報 bO53

★事業承継。
 『終活』から炙り出される中小零細企業の問題点
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2014.8.01



 この2年間に様々なメディアを通して『終活』の活字が目につくようになりましたが、とくに、中小零細企業の経営者や家族の方々の『終活』から炙り出されてきた問題点は、企業の事業内容や業績の善し悪しとは別の問題として、大きな関心を持って対処しなければならない状況であると言えます。

1.経営者の認知症問題と交代の時期

 『終活』の支援をしていると相談者の中に経営者又は家族が「認知症」になっているケースが多く、経営にも多くの支障が出ている。高齢者と言われる65歳以上の人の25%(厚生労働省・研究班)が認知症(軽度認知症=認知症予備軍を含む)という実態の中、経営者の平均年齢が59.5歳、小規模事業主の平均引退年齢が70.5歳(中小企業白書)の実態を鑑みると、経営者が「認知症」であるという事例は相当な数になっていると推測できます。

 「認知症」は、現代医学では治ることはないが発症を予防したり、初期段階であれは進行を遅らせることができると言われていますので、50歳代の後半の還暦を考えるようになったら、本格的に『認知症予防対策』に取り組むことが大切ではないでしょうか。

 ある日突然に「認知症」になるわけではありませんが、「軽度の認知症」や「認知症予備軍」と思われるようなことを感じたら、経営の補佐役を担ってくれている人や専門家に相談して、真剣に後継者選びを始めると共に、「任意後見人」のことも具体的にしておくことが重要です。

 中小零細企業の場合には、後継者として息子や娘(身内)を後継者にしようと考えるでしょうが、社長が考えている後継者候補が経営者としての資質や才覚の面で本当に適任なのかどうかを見極めることも重要になってきますので、現経営者の意識が明確な段階で意思決定をして、後継者にその準備をさせておかなければなりません。

 つまり、社長交代の時期は、「軽度認知症」の症状が見受けられた時がギリギリの交代タイミングですから、本人も家族も、周囲の役員や幹部社員なども社長の「もの忘れ」の症状は「軽度認知症」ととらえて見逃さないようにしておかなければなりません。

 更に大きな問題は、役員や代表者がすでに認知症と診断されている場合に、役員報酬を支払うことの正当性や、個人および法人が金融機関からの借入することや、不動産などの資産を売却することなども、認知能力がない者の行為として執行できないため、事業承継などもできないことになります。

2.後継者(子息)の結婚(配偶者)問題

 「少子化社会対策白書(内閣府)」の平成12年のデータによると、生涯未婚率(人口学で50歳の時点でまだ結婚したことがない人の比率)は、男性が20.14%、女性が10.61%であるというが、男性の場合は30年前の7倍超になっているのが現実。
 まさに「事業承継」の適齢期にある年齢の後継者候補が未婚の状態である現実は、事業を成就したいと願う現役経営者にとって、息子や娘に配偶者がいて欲しいと願う気持ちはいかばかりのものかと、十分すぎるほど理解することができることです。

 いま、終活カウンセラーとして中小零細企業経営者からの依頼で「事業承継」の相談を受けている中で、深刻な問題は、なんと、後継者の『婚活』問題であるという新事実が浮上しました。

 終活カウンセラーのネットワークのメンバーになっていただいている『仲人』さんの活躍が、息子や娘の結婚を心配するたくさんの事業主にとって救世主のような存在となっています。

 事業を譲渡したいと願う事業主は、事業の後継者には、やはり一人よりは二人(配偶者)、そして、家族の大切さを痛感してほしい・・・・と、後継者の配偶者捜しに真剣に臨んでいます。

 かつて、自営業は結婚相手として敬遠されていた時代もあったようですが、「婚活」の実態も少しずつ変わってきていて、自営業の後継者はそれぞれの職種によって魅力のある人が多いので、職種ではなく、その人の魅力を引き出しアピールできる点を探し自信をもって婚活に臨むべきです。
 中小企業の後継者の魅力は・・・・
  ・時間などの自由がきく 
  ・自分の報酬を変える事が出来る
  ・本業を中心に発想転換など未知の商業を造り出す事もできる 

3.金融円滑化法による債務凍結後の問題

 昨年3月末で「金融円滑化法」の摘要が打ち切られてから、金融機関からの貸し剥がしがあったという話は聞かないが、現実には事業が回復してリスケジュールで元本弁済の凍結を解かれて、利息だけの支払いだった状況から、元利合計の支払いが金融円滑化法の適用前に完全に戻ったという企業はまだ少ないようだ。

 つまり、金融円滑化法の適用前の借入金残高が、大きく減少したという企業の話は殆ど聞かないのも現実で、その莫大な借金を引きついでまで事業を承継したいと思う後継者はどれほどいることでしょう。

 気がかりなのは、推定相続人や事業の後継予定者が借入債務の連帯保証人になっている場合で、遊休資産などがあれば、早急に処分して借入金残高を極力少なくしておくことが重要になってきます。

 2020年に東京オリンピックが開催されることが決まった東京では、開催の2年前の2018年には不動産価格の下落や金融引き締めなどドラスティックな変動があることを鑑みて、今のうちにオリンピック対策に取り組みながら事業承継を見極めるべきであると考えます。
                                                                                        以上




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