2014年08月01日

月刊・企業再生サポート情報 bO53

★事業承継。
 『終活』から炙り出される中小零細企業の問題点
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2014.8.01



 この2年間に様々なメディアを通して『終活』の活字が目につくようになりましたが、とくに、中小零細企業の経営者や家族の方々の『終活』から炙り出されてきた問題点は、企業の事業内容や業績の善し悪しとは別の問題として、大きな関心を持って対処しなければならない状況であると言えます。

1.経営者の認知症問題と交代の時期

 『終活』の支援をしていると相談者の中に経営者又は家族が「認知症」になっているケースが多く、経営にも多くの支障が出ている。高齢者と言われる65歳以上の人の25%(厚生労働省・研究班)が認知症(軽度認知症=認知症予備軍を含む)という実態の中、経営者の平均年齢が59.5歳、小規模事業主の平均引退年齢が70.5歳(中小企業白書)の実態を鑑みると、経営者が「認知症」であるという事例は相当な数になっていると推測できます。

 「認知症」は、現代医学では治ることはないが発症を予防したり、初期段階であれは進行を遅らせることができると言われていますので、50歳代の後半の還暦を考えるようになったら、本格的に『認知症予防対策』に取り組むことが大切ではないでしょうか。

 ある日突然に「認知症」になるわけではありませんが、「軽度の認知症」や「認知症予備軍」と思われるようなことを感じたら、経営の補佐役を担ってくれている人や専門家に相談して、真剣に後継者選びを始めると共に、「任意後見人」のことも具体的にしておくことが重要です。

 中小零細企業の場合には、後継者として息子や娘(身内)を後継者にしようと考えるでしょうが、社長が考えている後継者候補が経営者としての資質や才覚の面で本当に適任なのかどうかを見極めることも重要になってきますので、現経営者の意識が明確な段階で意思決定をして、後継者にその準備をさせておかなければなりません。

 つまり、社長交代の時期は、「軽度認知症」の症状が見受けられた時がギリギリの交代タイミングですから、本人も家族も、周囲の役員や幹部社員なども社長の「もの忘れ」の症状は「軽度認知症」ととらえて見逃さないようにしておかなければなりません。

 更に大きな問題は、役員や代表者がすでに認知症と診断されている場合に、役員報酬を支払うことの正当性や、個人および法人が金融機関からの借入することや、不動産などの資産を売却することなども、認知能力がない者の行為として執行できないため、事業承継などもできないことになります。

2.後継者(子息)の結婚(配偶者)問題

 「少子化社会対策白書(内閣府)」の平成12年のデータによると、生涯未婚率(人口学で50歳の時点でまだ結婚したことがない人の比率)は、男性が20.14%、女性が10.61%であるというが、男性の場合は30年前の7倍超になっているのが現実。
 まさに「事業承継」の適齢期にある年齢の後継者候補が未婚の状態である現実は、事業を成就したいと願う現役経営者にとって、息子や娘に配偶者がいて欲しいと願う気持ちはいかばかりのものかと、十分すぎるほど理解することができることです。

 いま、終活カウンセラーとして中小零細企業経営者からの依頼で「事業承継」の相談を受けている中で、深刻な問題は、なんと、後継者の『婚活』問題であるという新事実が浮上しました。

 終活カウンセラーのネットワークのメンバーになっていただいている『仲人』さんの活躍が、息子や娘の結婚を心配するたくさんの事業主にとって救世主のような存在となっています。

 事業を譲渡したいと願う事業主は、事業の後継者には、やはり一人よりは二人(配偶者)、そして、家族の大切さを痛感してほしい・・・・と、後継者の配偶者捜しに真剣に臨んでいます。

 かつて、自営業は結婚相手として敬遠されていた時代もあったようですが、「婚活」の実態も少しずつ変わってきていて、自営業の後継者はそれぞれの職種によって魅力のある人が多いので、職種ではなく、その人の魅力を引き出しアピールできる点を探し自信をもって婚活に臨むべきです。
 中小企業の後継者の魅力は・・・・
  ・時間などの自由がきく 
  ・自分の報酬を変える事が出来る
  ・本業を中心に発想転換など未知の商業を造り出す事もできる 

3.金融円滑化法による債務凍結後の問題

 昨年3月末で「金融円滑化法」の摘要が打ち切られてから、金融機関からの貸し剥がしがあったという話は聞かないが、現実には事業が回復してリスケジュールで元本弁済の凍結を解かれて、利息だけの支払いだった状況から、元利合計の支払いが金融円滑化法の適用前に完全に戻ったという企業はまだ少ないようだ。

 つまり、金融円滑化法の適用前の借入金残高が、大きく減少したという企業の話は殆ど聞かないのも現実で、その莫大な借金を引きついでまで事業を承継したいと思う後継者はどれほどいることでしょう。

 気がかりなのは、推定相続人や事業の後継予定者が借入債務の連帯保証人になっている場合で、遊休資産などがあれば、早急に処分して借入金残高を極力少なくしておくことが重要になってきます。

 2020年に東京オリンピックが開催されることが決まった東京では、開催の2年前の2018年には不動産価格の下落や金融引き締めなどドラスティックな変動があることを鑑みて、今のうちにオリンピック対策に取り組みながら事業承継を見極めるべきであると考えます。
                                                                                        以上




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posted by 支援チーム at 10:00| Comment(0) | ◆リスク・カウンセラーからの情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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