2012年10月15日

月刊・企業再生サポート情報 bO31

◆「債務整理」と相続対策

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2012.10.15
 
リスク・カウンセラー  細野孟士


 平成25年3月末には『中小企業金融円滑化法(モラトリアム法)」』が打ち切られますが、同法に基づく「リスケ対策」は切り抜けたものの、事業再生に向けた具体的な成果が出せない状況下で「事業改善計画書」の作成のめども立たず、4月以降の会社存続が危ぶまれている企業も決して少なくありません。

 こうした差し迫る債務超過となる現況下における『相続対策』はどのように進めるのかは大きな課題です。

 特に、経営者が志半ばにして急逝したような場合には、会社を事業継続できるかどうかはマイナス資産の状況によって大きく変わってきますから、資産の棚卸しには十分な配慮が必要です。


1.マイナス相続財産の棚卸し


●『マイナス相続財産』として配慮しておかなければならないこと

 推定被相続人が事業をしているか否かを問わずに以下の項目が考えられます。

 (1)金融機関等からの借入金

   ・住宅ローン、リホームローン、サラ金、街金

 (2)友人、知人からの借り入れ

 (3)ファンドや金融商品の先物取引のマイナス

 (4)保証債務

   法人関係…借入金の連帯保証、リース契約の連帯保証人、共同仕入れなどの連帯保証

   個人関係…親の借入金の連帯保証、子の借入金の連帯保証、知人の借入金の連帯保証

 (5)未払い金・買掛金

   税金、医療費、買掛金、クレジットカード


2.相続発生前にしておくこと、相続発生後にすること


●相続発生前に…推定・被相続人の責務

 高齢であったり、危険な業務に携わっていたり、重度の持病を持っている推定被相続人で、『マイナスの相続財産』がある場合には、万一の事態にそなえて、推定被相続人の責務として前述のマイナス資産を出来るだけ詳細にわたって推定相続人や税理士に開示しておくことが重要です。

 そして、万一急逝したときのために次のことを話し合い、”法人”と”個人”の『実態貸借対照表』を日常的に作成しておくことが絶対に必要なことです。

 @会社を継続してほしいのか…余裕のあるB/Sであれば問題ありません。

 A会社を継続しないのか…家族を守るための十分な経済的な配慮が必要です。


●相続発生後に…相続するか、相続しないか

 相続発生後にマイナス資産があることが分かった場合、次の3つの選択肢があります。

 @相続をする…「単純承認」→プラスの資産もマイナスの資産も相続する。→プラス資産が多いとき

 A相続をしない…「相続放棄」…現預金には一切手を付けてはいけない。3ヶ月以内に決断→慎重手続き可

 B限定承認の結果により決める…プラス資産の範囲内でマイナスの資産の返済責任を負う


 事業経営者の場合はほぼ100%の人が法人の借入金やリース契約などの連帯保証人になっているので、早急に保証債務を精査することが重要です。

 「限定承認」相続人が、被相続人の事業に関わっていた場合で、不動産や在庫品などの換価に時間がかかるような場合、故人にゆかりのある取引先との関係を維持しながら円滑に相続財産の処分をすることができるので、債権者からも指示されることが多いのも特徴です。


「金融円滑化法」の打ち切りに向けて「実態B/S」でマイナス資産を棚卸しをしてはいかがでしょう。

 以上

【PDF】で印刷できます。




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posted by 支援チーム at 15:06| Comment(0) | ◆リスク・カウンセラーからの情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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