2011年05月17日

月刊・企業再生サポート情報 bO14

★『東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律
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2011.05.17


税理士 宮 森 俊 樹



はじめに
 
 今般の東日本大震災による被害が未曾有のものであることに鑑み、現行税制をそのまま適用することが被災納税者の実態等に照らして適当でないと考えられるもの等について、緊急の対応として、「東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律(以下「特例法」といいます。)」が平成23年4月27日に公布・施行されました。
 なお、この法律案において「東日本大震災」とは、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震及び原子力発電所の事故による災害をいいます(特例法2@)。
 本稿は、特例法の改正項目のうち、主な法人の税務上の対応について解説することとします。
 
1.申告期限の延長

@国税庁長官による告示
 国税庁長官による延長(国通令3@)の規定に基づき、国税に関する法律に基づく申告、申請、請求、届出その他書類の提出、納付又は徴収に関する期限のうち、図表−1に掲げる地域に国税の納税地を有するものに係るもの(その者の納付すべき国税に係る期限については、その国税の納税地がその地域にあるものに限ります。)で、その期限が平成23年3月11日以降に到来するものについては、その期限を別途国税庁告示で定める期日まで延長します(国税庁告示8:平成23年3月15)。
      図表−1 国税庁長官の指定地域
 


A交通手段や通信手段の遮断又はライフラインの遮断などによる申告・納付等の期限延長について

 今般発生した東日本大震災の被害状況に鑑み、青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県以外の地域に納税地を有する納税者においても、東日本大震災の影響により図表−2のような事情が発生し、申告・納付等ができない場合には、申告・納付等の期限延長が認められます。
 申告納付等の期限延長を受けようとする場合には、状況が落ち着いた後に「災害による申告納付等の期限延長申請書」を所轄税務署に提出して下さい。また、申告等と併せてこの申請書を提出することもできます(国税庁:平成23年3月14日)。



図表−2 納税者の申請による申告・納付等の期限延長の事情

2 震災損失の繰戻しによる法人税額の還付

@ 適用要件
法人の平成23年3月11日から平成24年3月10日までの間に終了する各事業年度又は平成23年3月11日から同年9月10日までの間に終了する中間期間において生じた繰戻対象震災損失金額(欠損金額のうち東日本大震災により棚卸資産等について生じた損失の額で一定のものに達するまでの金額をいいます。)がある場合には、その各事業年度に係る確定申告書又は当その間期間に係る仮決算の中間申告書の提出と同時に、その繰戻対象震災損失金額に係る事業年度又は中間期間開始の日前2年以内に開始した事業年度の法人税額のうちその繰戻対象震災損失金額に対応する部分の金額の還付を受けることができる措置を講じます(特例法15,同法23)。
A 罰則規定
 偽りその他不正の行為により、震災損失の繰戻しによる法人税額の還付を受けた場合には、10年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科します(特例法33)。




3.仮決算の中間申告による利子・配当等に係る源泉所得税額の還付

 法人の平成23年3月11日から同年9月10日までの間に終了する中間期間において東日本大震災により棚卸資産等について生じた損失の額で一定のものがある場合には、その中間期間に係る仮決算の中間申告において、その中間期間において課される所得税額でその中間期間の法人税額から控除しきれなかった金額(その損失の額を限度)を還付する措置を講じます(特例法16,同法24)。



4.中間申告の特例

 東日本大震災に係る国税通則法の規定による申告期限の延長により、中間申告書の提出期限と確定申告書の提出期限とが同一の日となる場合は、その中間申告書の提出を要しないこととします(特例法17,同法25)。
 

5.被災代替資産等の特別償却

@適用要件
 法人又は個人が、平成23年3月11日から平成28年3月31日までの間に、東日本大震災により滅失し若しくは損壊した建物、構築物若しくは機械装置若しくは一定の船舶、航空機若しくは車両運搬具の代替資産の取得等をしてその事業の用に供した場合又は建物、構築物若しくは機械装置の取得等をして被災区域及びその被災区域である土地に付随して一体的に使用される土地の区域内においてその事業の用に供した場合にはこれらの減価償却資産(被災代替資産等)の取得価額に、図表−3の区分ごとに、それぞれに掲げる償却率を乗じた金額の特別償却ができる措置を講じます(特例法11,  同法18,同法26)。
A被災区域の範囲

 上記@に規定する「被災区域」とは、東日本大震災により滅失(通常の修繕によっては現状回復が困難な損壊を含みます。)をした建物等の敷地及びその建物等と一体的に事業の用に供される附属施設の用に供されていた土地の区域をいいます(特例法11@)。




6.特定の資産の買換えの場合等の課税の特例

 法人又は個人が、平成23年3月11日から平成28年3月31日までの期間(以下「対象期間」といいます。)内に、図表−4の買換えを行う場合には、その買換えに係る対象期間内に資産の譲渡をして、その譲渡の日を含む事業年度において取得をし、かつ、その取得の日から1年以内にその事業の用に供する資産について、その譲渡をした資産に係る譲渡利益金額に相当する金額の範囲内で圧縮記帳(課税繰延割合100%)ができることとします(特例法12,同法19〜21,同法27〜29)。
 なお、個人については、取得価額の引継ぎができる措置を講じます(特例法12E)。
 
  図表−5 特定資産の買換えの範囲
 
 
7.代替資産の取得期間等の延長の特例

 収用等に伴い特別勘定を設けた場合の課税の特例(措法64の2@)及び特定の資産の譲渡に伴い特別勘定を設けた場合の課税の特例(措法65の8@)について、東日本大震災のため、代替資産又は買換資産をその取得すべき期間内(その末日が平成23年3月11日から平成24年3月31日までの間にあるものに限ります。)に取得をすることが困難となった場合には、一定の要件の下に、その期間を2年以内の範囲で延長することができることとします(特例法22,同法30)。


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posted by 支援チーム at 17:19| Comment(0) | ◆税理士からの情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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