2016年10月01日

月刊・企業再生サポート情報 bO77

◆中・小・零細企業経営者のメンタルヘルス
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2016.10.01


 1986年に従業員150人の会社を破産整理。1年間、半年間と一人で苦しみ150人の従業員との別れは、自分の生涯において忘れてはならない光景として今でも心の奥に刻み込まれています。
 すべての個人資産を失い、2年後の1988年に起業。
 自分が体験した中小零細企業経営者としての悩みや苦しみを受け止められる数少ない「実体験者」だからこそ、受容と共感と支援ができる「リスク・カウンセラー」を目指し、事業再生、事業承継、時には事業閉鎖を、体験者だからこそ託された『ミッション』として、経営者の寄り添い人として関わっています。

1.第2回・小規模企業白書(2016年版)

 「小規模企業者」とは、常時使用する従業員の数が20人(商業又はサービス業は5人)以下の事業者」と定義づけられていますが、この中に「法人企業」だけでなく「個人事業者」も含まれており、「中小企業白書」とは別の視点で統計調査が行われているものです。
 すでに「中小企業等経営強化法」が施行されていますが、果たして小・零細企業経営者の実態に沿うものなのか、税理士、コンサルタントなどの専門家としてとらえた経営者の心の内面の実態との乖離を受け止める機会にしていただきたいと考えます。
 また、急速に進む「超高齢化社会」の問題が危惧されている現状において、小規模事業主が、事業承継をしたい想いはあっても、小規模企業白書では『廃業』を考えている理由・・・・のデータが示されている。
A.高齢化のため(体力・判断力の低下など)・・・・が47.0%
B.業績が不振だ・・・・24.6%、
C.後継者問題(従業者等に適任者がいない)・・・・10.3%
D.景気見通しが立たない(現在の業績は問題ないが、今後業績悪化の懸念…7.3%

2.高齢化する経営者と債務問題

 2015年末の社長の平均年齢が61歳、60歳代社長が34.5%、70歳代社長が23.3%となっている。
 しかも、70歳代の社長が経営する企業の約2割が赤字だというから、廃業の理由が高齢化と業績不振が70%を超えているのは当然の現象なのでしょう。

 「中小企業等経営強化法」の施行があったいうのも、中小零細企業の約7割の企業が赤字またはそれに匹敵する状態という話題が流布していることからも、当然といえば当然のことなのでしょうが、小規模企業の中でも、高齢の経営者にとって適用を受けられる対象者はかなり絞られることでしょう。

 リスク・カウンセラーの視点では、小・零細企業の経営者の自殺が増加していますが、その原因の多くは負債に対する催促を受けても返済できない・・・・、ということが原因のようですが、経営状態の実情を家族に話せずに一人で悩み苦しんだ結果、精神と身体に異常をきたすことも十分考えられます。

3.経営不振で心が乱れ「ウツ病」に・・・・

 過去の相談においても、経営不振でクライアントが自殺した事例は数件ありました。家族から訃報を聴いたとき、悔しくて残念で・・・・ひたすら涙が出て止まりませんでした。
 ・経営再建のメドが立ったのに、気がついたらその場から居なくなり遠い別荘に行って自殺していた。
 ・相談に行きたいアポを取っていたのに、その日に来訪せず山中で自殺していた。
 ・社長か親族に遺書を残して睡眠薬自殺。初対面のご遺体に合掌をしてから詳細事情のスクリーニング開始。

 親族は、会社の経営不振のことは知っていたが、「家族達に何故もっと実態を話してくれなかったのか・・・・」「精神的にかなり病んでいた・・・・」「経営の実態を知るのが怖くて聴くことが出来なかった・・・・」というように、経営者が孤立して「うつ病」状態になっていたことに家族が寄り添い、早期に気づき、カウンセラーや専門家に相談したうえで共に解決することも出来たと思います。

 経営者の自殺は、武士が責任を取って割腹するというのではなく、債務金額の大小ではなく「心の病気=ウツ」によって自殺してしまうのです。
 重要なのは、経営者がうつ病にならないように予防するにはどうすれよいか、『早期発見・早期対策』のリスク回避の王道の言葉を思い浮かべて下さい。経営者の「うつ病」を予防すれば自殺を未然に防ぐことができますし、経営も、家族の平和も守ることができるのです。

4.「ウツ病」を理解しよう

 人間だれしも「うつ病」にかからない人はいないかも知れません。日本人で生涯において一度でも「うつ病」になったという人は、男性⇒10%、女性⇒25%だといいますから、高齢になったり、事業経営で悩んでいたりしたら、「ウツ病」になる確率は一気に高くなることでしょう。

 経営者の場合の兆候は・・・・、◇仕事が出来ない。⇒仕事の能率低下、ミスが多くなる。
              ◇人に会いたくなくなる。
              ◇死にたくなる。

 「ウツ病」に対する「周囲の理解」と「原因となるものを解決」することが大切で、「ウツ病」を早期に解決するには「十分な休養」がとれるようにしつつ、問題解決の理解者がいることこそ、早期回復のポイントになります。
 「抗うつ薬」を服用して治すという精神科医のアドバイスでは、抗うつ薬には何の依存性もないので、まずは、病気の治療を優先することも考えてみては如何だろう。

 「ウツ病」は精神面の弱い人がかかるものとは言い切れません。
 仕事熱心で、几帳面、他人から頼まれると断れない、世間体を気にする、気配り目配りが効く、忠実中正な人、バリバリ働く現役の経営者、普段は愚痴らず泣き言をいわない・・・・そんな人は、周囲の人が注視して下さい。

・睡眠不足で睡眠導入剤が欠かせない人
・食欲不振で好物でも食べたくない
・筋肉に力が入らない、だるい、おっくうだ
・人に会いたくない、楽しくない、悲観的に考える


 特に、小規模経営者は事業と家庭経済が同一であることは否めません。
 事業の債務超過は、家庭経済の破綻にも直結しますから、家族に対する責任感の強さが、生命保険金で穴埋めしたいなどと、誤った判断をすることも十分に考えられますので、家族は経営者の事業に対して傍観者の立場でいてはいけないのです。

経営が辛かったら…、家族が経営者の異常に気づいたら…、早期にリスク・カウンセラーにご相談下さい。



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posted by 支援チーム at 10:00| Comment(0) | ◆リスク・カウンセラーからの情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする