2016年05月01日

月刊・企業再生サポート情報 bO72

★事業承継の一事例!
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2016.05.01



 この事例は家族のみで行っている和菓子製造販売会社の事例です。小さい会社ですが、地元では老舗のお店として人気のある会社です。創業は昭和37年で52年の歴史を持っています。社長は現在84歳、奥さんは78歳、次男は49歳で独身という構成で、他に数名の販売員で事業を行っています。
 数年前から社長を次男に引き継ぐべく、色々な方面から話を持ち掛けていましたが、なかなか合意に達しませんでした。一度は実現するのではと思いましたが、直ぐに考えが変わったとして白紙に戻ってしまいました。

1.事業の経緯
 この会社は神奈川県のY市に昭和37年にご夫婦で創業し、その後各地に土地を求めて、そこに出店し、一時は本店以外に5店舗で販売活動をしてきました。その後リーマンショック等で、店舗を縮小し、現在は工場兼店舗と1ヵ所の販売店のみとなっています。

2.次男の経歴
 社長夫妻には、子供が3人いますが、長男は稼業を継ぐのは嫌といって、家を出て独立し、長女は近くに住んでいるが家庭を持っていて、次男以外に相続する者はいないという状況です。その次男は高校卒業後、店を守ると言って和菓子の専門学校を出て稼業を手伝ってきました。
 また、一時のように多くの店舗での販売ではなくなり、新しい販売先を探さなければならなくなったとき、この次男が外販(地元の大きな会社・銀行・役所等)に力を入れた結果、その販売方法が定着してきました。
 この外販は、昼休みを中心に会社を訪問して販売するので、1日に1社を回るのが精一杯とのこと。現在ではこの方法以外に販路拡張は無理ということでした。

3.次男なくして会社存続は無理
 この状況と、社長夫妻の高年齢化から、早急に何とかしなければならないと考えて、社長に今後の会社経営、相続の問題について考えを質したところ、どうしたら良いのかと相談がありました。この相談を受けて、私一人では困難と考えて、
O税理士先生に相談し、共同で対応することにしました。
O税理士は相続の問題として、会社経理の状況・資産管理の状況・預貯金の状況・相続人を誰に考えているのか等 色々と話し合いました。
O税理士の分析では、資産の管理の仕方に工夫すれば、相続税は0に近くなるということで、税金対策としては一安心。
 次は誰に相続させるかになりましたが、社長の考えはある時は長女、ある時は3人兄弟で共同でとか、なかなか次男の名前が出てきません。
 しかし、今後の製造・販売は誰がやるのか?と確認すると次男以外にはいません。
 また、次男は自分がやるしかないと覚悟を決めていましたので、その旨社長に伝えたところ、次の株主総会(といっても家族のみですが)で社長交代を決めるので、関係手続きをとって欲しいということになりました。これが今年の2月末でした。社長は次男にすることになりましたが、現社長の処遇については取締役のまま会長職ということで、現社長も次男も了解となりました。
 新旧社長交替の挨拶状も私が作りました。

4.創業社長は元気でガンコ
 創業社長は、会社は自分のもの、誰にもやりたくないとの信念が強いが、しかし年齢には勝てません。 
 時間をかけて、現在の製造・販売の状況や家族の意向、引き継ぐ本人の考え方などをじっくり聴くことで、解決ができるのではと感じた一事例でした。

 小さな会社の事業承継ですが、親子といえどもなかなか難しいものだと感じました。





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posted by 支援チーム at 10:00| Comment(0) | ◆社会保険労務士からの情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする